桜舞う木の下で

ーピンポーン

『はい?』
「麻衣です!!」

ーガチャ

「麻衣!!!!!!」
「キャッ!!」


玄関のドアを思い切り開けると飛び付いてきた愛ちゃん。
玄関に立ってるのは瀬川先生。
ニコニコしながら見てるけど、湯沢先生が近寄ると物凄い優しい笑顔を向けてじゃれあうんだ。
ホントの兄弟みたいに。


「良かったね!!先生の記憶戻って!!」
「うん。」
「今日は、最高の思い出作ろうよ!!」


愛ちゃんは、明日から私と先生が会えないのを知っている。
きっと、瀬川先生の口からだと思うけど。


「寒いから、中に入ろ?」


私は、先生にスーツケースをとってもらって、愛ちゃんの家に上がった。


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