桜舞う木の下で
隆祐なんか知らない!!
一人で舞い上がってた私がバカだった。
「なぁ…」
「…」
「頼むから出てきて…」
「…」
別に、出ても良いけど…
久しぶりに構って欲しい気分。
新婚旅行とは言え、結婚してから一年は経過している。
隆祐が学校の事が忙しくて私なんかにちょっかい出さなくなってきた。
忙しいって分かっても、やっぱり寂しい。
「…麻衣?」
「…」
野放しって何か嫌だ。
私だけかな?
結婚してるから良いじゃんって皆はそう思うのかな?
私がズレテルのかな?
…隆祐に迷惑掛けっぱなしで、私なんかが妻なんか嫌だよね…。
「…ッ」
こんな下らない事で泣いちゃう私って弱いね。