桜舞う木の下で

事件*゚


昨日、愛美が瀬川先生に振られた。
そのせい?
何を一人で抱えてた?
どうして頼ってくれなかった?

まだ高校生になったばっかりの私達には物事の速さを理解出来てなかったんだね…。


「愛美…。」


私と愛香、美穂、夏蓮、颯希と愛美のご両親は…今、緊急治療室の前でただただ助かることしか祈れないんだ。


「愛美ちゃん…」


愛美は、今日未明部屋で血を流して倒れてるのをお母さんが見つけたらしい。


「麻衣…これってさ…」
「…愛美のお母さん…愛美の携帯ありますか?」


一瞬驚いた顔をしたお母さん。でも、その表情はすぐに戻り、弱々しく答えた。


「部屋です。」
「…そうですか。」


なんて言って私が黙ると思いますか?


「ちょっと、麻衣!!」


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