桜舞う木の下で

むしろ一緒にいたい。
けど、俺にはまだやる事があるし、仁川だって沢山の出会いとかまだまだあると思う。


「だから…」
「分かったから。もう、良いよ。」


傷付ける訳でもない。
ただ、このままお前と付き合うと…お前が苦しむダケなんだ。
なんて俺の中でいくら叫んでもお前には届かない。
けど、これだけは言わせて。


「今から10年後の春、まだ俺が好きだったら…ここにきて?」


なぜ10年後か…
それは後になって分かるんじゃない?
今は言わない。現実になるか分からないし…
なった所でその後が大変だから。


その後、彼奴を家に送ったけど…口も聞かず


「ありがとう」


だけだった。


絶対迎えに来るから…
それまで俺を好きでいて?

< 65 / 215 >

この作品をシェア

pagetop