桜舞う木の下で


「ってか、高校生関係無くないか?」
「確かに…」


中学生がメインの夏の文化祭。高校生は特に何も…


「おい!!逃げんじゃねぇよ!」


突然廊下から叫び声が聞こえてその後に硝子が割れる音がした。


「えっ?」
「硝子割れたよね?」


私たちは一番端にあるドアから廊下を見てみた。


「何考えてんの?」


廊下に座る女の子の目の前には高2の内進の先輩が4人程立っていた。
私たちの学年は皆見て見ぬフリ。
何でか…中学の時から結構頑固でクラスで浮いてた子だから。


「野井さんだよ。」
「うん…」
「何したの?」


周りはそんな会話ばっかり。


「なんか…日暮先輩の彼氏取ったらしい…」


日暮先輩は高二の中で番長的な存在。そして、彼氏とは日暮先輩とは正反対で影が薄い金山先輩だ。

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