赤色リップ。
第1章
始まり
君は覚えているかな。
私に渡した赤色リップと
あの言葉を。
全ての始まりはあの日だった。
君を好きになったあの日。
そして君と別れたあの日…。
−…
「そんな生意気な事言うならアンタの大切なもんとるから!!ってゆか〜もうとっちゃってるからぁ♪」
耳に響く高い笑い声をあげながら、私の赤色リップを天井にあげる。
「や…やめ…て…。」
「あ?聞こえないんだけど?」
−カンッ
「あ…っ」
キャップが取れて、綺麗に輝く赤色が見える。
「はぁ、つまんないの、帰ろぉ〜?」
「マジ日向つまんないわ〜」
ざわざわと文句を言いながら教室を出ていくいじめっ子たち。
「また…キャップかけたよ…。」
このリップ、投げられたのは何回目だろう。
投げられすぎてキャップがいっぱいかけてる。
使わないなら捨てたらいいって、よく言われるけど、私の唯一の希望で、唯一の宝物だから、
捨てられるわけない
君から貰った物なんか。
私こと、佐々木日向は今年、高校生になったばかり。
そしてついでにイジメられてる。
昔から、ずっと。
理由なんて知らないんだけど。
まあ、要するに、私はいじめられっ子。
周りからは、慣れたように見えるらしいけど、心では慣れてなんかない。
涙だって、つらすぎて出ない。
学校だって、行きたくない。
けど、何があっても行かなきゃいけないの。君と、約束したから。
強くなるって…
そんな約束、果たせてないんだけどね。
それ以前に、君がいないから−…
−カチャッ
「ただいま…」
「おかえり日向。」
お母さんがスーツ姿で迎える。
「ちょっと、日向!どうしたの制服汚して。」
「なんでもないから。」
「ちょっと、日向?!」
お母さんは私の事なんて考えたことなんかないのに、いつもいつも私を責める。
イジメにあってるって、こんだけ一緒にいたら分かるのに分かってくれない。
いつも仕事…仕事…。
ねぇ君
私の居場所を教えて?
私に渡した赤色リップと
あの言葉を。
全ての始まりはあの日だった。
君を好きになったあの日。
そして君と別れたあの日…。
−…
「そんな生意気な事言うならアンタの大切なもんとるから!!ってゆか〜もうとっちゃってるからぁ♪」
耳に響く高い笑い声をあげながら、私の赤色リップを天井にあげる。
「や…やめ…て…。」
「あ?聞こえないんだけど?」
−カンッ
「あ…っ」
キャップが取れて、綺麗に輝く赤色が見える。
「はぁ、つまんないの、帰ろぉ〜?」
「マジ日向つまんないわ〜」
ざわざわと文句を言いながら教室を出ていくいじめっ子たち。
「また…キャップかけたよ…。」
このリップ、投げられたのは何回目だろう。
投げられすぎてキャップがいっぱいかけてる。
使わないなら捨てたらいいって、よく言われるけど、私の唯一の希望で、唯一の宝物だから、
捨てられるわけない
君から貰った物なんか。
私こと、佐々木日向は今年、高校生になったばかり。
そしてついでにイジメられてる。
昔から、ずっと。
理由なんて知らないんだけど。
まあ、要するに、私はいじめられっ子。
周りからは、慣れたように見えるらしいけど、心では慣れてなんかない。
涙だって、つらすぎて出ない。
学校だって、行きたくない。
けど、何があっても行かなきゃいけないの。君と、約束したから。
強くなるって…
そんな約束、果たせてないんだけどね。
それ以前に、君がいないから−…
−カチャッ
「ただいま…」
「おかえり日向。」
お母さんがスーツ姿で迎える。
「ちょっと、日向!どうしたの制服汚して。」
「なんでもないから。」
「ちょっと、日向?!」
お母さんは私の事なんて考えたことなんかないのに、いつもいつも私を責める。
イジメにあってるって、こんだけ一緒にいたら分かるのに分かってくれない。
いつも仕事…仕事…。
ねぇ君
私の居場所を教えて?