愛するDNA
卒業
アホみたいに寒い
3月だった。
「…………
たるくない〜?」
「え?何が?」
「だ・か・らー
学校だってば〜
もうお昼だし行っても
説教だけじゃん」
私は大耶(ダイヤ)に
裸のまま毛布を
巻いて話かけ続けた。
大耶はうなずくだけで
手は学校に向かう為に
服を着だしていた。
「人の話聞けよっ」
私は吐き捨てるように
言った。
「はいはい。俺は行くから
勝手にしてね」
と、同時にだるそうに
私の頭を撫でた
…はぁ。こうなったら
私の負け。
《嫌われたくない!》
だから
支度をするしかない
たるい女は嫌われる。