恋愛倶楽部 -love-
◆意味わかんねーよ
「俺らと一緒に闇紫苑を壊さない?」
…………はい?
今、なんて?
「あなた以前闇紫苑に知り合いがいたんでしょう?
私たちに情報提供してくれるだけでいいのよ」
情報、提供?
何言ってんの、この人たち。
「協力できないって決断なら、俺は力ずくでもランちゃんを味方につけちゃったりしちゃうよん」
………闇紫苑。
重くのしかかる単語。
【知り合いがいた】って……どこからそんなこと得たの?
去年の恋愛倶楽部メンバーしか、そんなこと知ってるはずないのに。
あたしが亜蓮と付き合ってて、且つ亜蓮が闇紫苑だと知っていたのはその時のメンバー。
奏斗、牡丹、黎緒先輩。
風音は今年からのメンバーだし、亜蓮が闇紫苑に属してることは知らない。
「どうするよ、レディー?」
裏のある笑顔。
いくら髪がアロエにブドウだからって、そこばかり気にしているわけじゃない。
一瞬だけの企みのありそうな笑みを、あたしは見逃さなかった。
慣れてるんだから、裏を見るの。
仲間内の腹黒い2人のおかげで。