恋愛倶楽部 -love-
だからって、あんな強引にあたしをここまで連れて来たんすか。
そりゃ、どんな話だよ。
「たいした話じゃないのよ」
だったら話すな!
「そんな怖い顔しないでくれるかしら?
あなたにとっては好都合だと思うわ」
「好都合?」
疑わしすぎる。
あたしにとって好都合だったら、紅珠沙に対してのメリットがなくなると思うし。
「あなた、闇紫苑のメンバーと集まっている場所を調べてくれない?
私たち特別情報がなくて困ってるの」
あの、それのどこが、あたしにとって好都合なのかな?
スパイになれって言ってるのと、ほとんど同じじゃない?
「どうして闇紫苑を狙うの?」
理解できないことだらけ。
「狙う理由?
そんなこと、トップの座を奪いたいからに決まってるわ」
「トップの座?」
ちょっと待って。
トップって何?
闇紫苑が、トップになったの?
あたし、そんなこと聞いたことないんだけど。
「そうよ。
私たちはただ、ナンバーワンという肩書きがほしいだけ。
そのためなら、手段を選ばない」
たかが肩書きのために、なんで?
そこまでして手に入れたいの?
「それで子猫ちゃん、あなた闇紫苑に大切な人がいるんじゃなあい?」