恋愛倶楽部 -love-
「風音さん、奏斗さんの髪は引っ張ってはいけません。
これ以上髪が抜けたら、どうするんですか」
あのー、紹介やり直していいっすか?
牡丹は、純粋なだけあって、かなりの天然です。
これは解決策のない、複雑な現実。
広い心で受け止めましょうね。
「髪が、抜ける?」
あらら、風音がキョトンとしてるよ。
「あー、いや気にすんな。
牡丹が言うことは100パー当たりじゃないしさ。
…つーかオレ、まだ髪抜けてねーよ!」
賑やかだ。
非常に賑やかだ。
耳障り…じゃなくて、みんな元気で何よりだね。
「よし、みんな揃ったし、部室行こっか」
「だなー、今日の相談相手美人だといーなー」
「美人かどうかは置いといて、梨城先輩待ってますし急ぎましょうか」
「じゃ、僕はゆゆの隣歩く。
ね、ゆゆ、手繋ご?」
以上、あたし、蘭(アララギ)ゆずゆ所属の恋愛倶楽部、且つ黒蓮華メンバー。
合印は、それぞれが身体に刻んだ黒い蓮花。
このメンバー、先が思いやられます。