恋愛倶楽部 -love-
思考がどこかで道を踏み外してるんだ。
何を考えてるの?
自分のことしか考えてないよね?
どうして、無関係な牡丹まで巻き込まれなきゃいけないの?
「関係のないあなたに、私の何がわかるの!?」
あたしが言い返したことで逆上させちゃったのかもしれない。
「どれだけ深く愛しても振り向いてくれない。
だったら邪魔をする人なんて死んじゃえばいいのよ!」
近くに積まれたガラクタを、次々と崩しては泣き叫ぶ。
「ルイは私だけのものなのにっ!」
「やめて、落ち着いて!」
重たいものが落ちていく大きな音。
泣き叫ぶ声と止めようと叫ぶ声が、倉庫中に響き渡った。
「あなたも邪魔をする気なの!?」
「そんなことない!
けど、振り向いてほしいなら他にもやり方があるでしょ」
倒れた瓦礫が窓ガラスを貫く。
派手に音を立てて破片が飛び散って。
「あなたも死ねばいいのに」
女の子は周囲に転がった長い鉄骨を勢いよく振りかざした。
「なっ……危ないっつの」
下ろされたそれを間一髪で受け止めたのも束の間。
勢いに負けて押し倒される。
小さい割に力ありすぎじゃね、このコ。
こっちは素手だってのに。
「あたし、できればケンカしたくないんだけどっ」