恋愛倶楽部 -love-
◆大切だから
「行ってきまーす」
「ちょっとゆずゆ、ちゃんと途中でお土産買っていってね」
「はいはい」
「返事は1回」
「はーい」
玄関を出て数分。
お母さんと会話を交わしてから、出発。
バックを肩にかけて、人混みを歩いていく。
………あたし、何やってんだろ。
周りから見れば、ただの買い物。
牡丹が用意してくれるから、何も持ってこなくていいって。
なんでも牡丹のお母様が、あたしに着てほしい服があるんだとか。
嫌な予感がひしひしする。
牡丹の家に行く途中でお土産って、何買おう。
はぁー‥ったく、奏斗のヤツが変な計画思いついたりするからいけないんだ。
集合時間は特に決まってないから、みんなバラバラに集まるんだろうけど。
家でそわそわしてるのも嫌で、午前中の間に向かっちゃおうという決断に。
お土産って言ったら、食べ物かな?
お菓子とか。
ケーキあたりが無難か?
でも、牡丹に奏斗に風音に黎緒先輩に寿羅でしょ。
牡丹のお母様とおばあ様、あと牡丹のお父様にもあげたいし。
できれば、お財布に優しいものを。