恋愛倶楽部 -love-



………即答なんてヒドい。


そんなすぐ言い当てなくたっていいじゃん。



「じゃあっ、大切な人と敵同士で、でも大切で、そんな矛盾した関係だったら───」

「どうするかって?」

「はい……」



もうっ、先読みしすぎだよ。

しゅんとしていると、今度はせっかく座ったのにまた立ち上がって。



「腹減った、なんか食いに行こう」

「はぁ!?」

いきなり何言ってんだ、こいつ。

しかも、めっちゃ笑顔だし。


「いいじゃん、腹が減っては戦はできぬって言うし」

「戦しないでしょ」

「ま、そうだね」


頷きつつも、すでに数歩前に出てる。

これぞ、まさしく自分勝手。


しょうがない。

あきらめてついてくよ。

時間なら、まだいっぱいあるみたいだし。


「俺なら……もう会わないよ、たぶん」

「え?」

「行こう、腹減りすぎて死んじゃいそう」

「あ、待って」


さっそく歩き出した凪兎に戸惑いながら、あとを追う。

いまいち、凪兎の発言って理解できなくて。

すごく引っかかるから変な感じ。






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