恋愛倶楽部 -love-
昼ドラ並みのドロドロした感じの話が、簡単にできそうだもんね。
ジャンルが恋愛に限らず。
そう考えると、ちょっと怖いかも。
「……てか寿羅、何食ってんの?」
首を捻って考えていれば、堂々と立ち食いする姿が目に入る。
人混みに紛れながら立ち食いって、お祭りじゃないんだから。
行儀が悪いったらありゃしない。
「見りゃわかんだろ」
「うーん、ハンバーガー?」
「ひぇーかい」
あ、正解って言ったのね。
無視されないのは、あたしからして助かることだけど。
かぶりついたまま答えるのも、どうかと思うよ。
「寿羅が普通に話してる女子って、蘭くらいだよなー」
友達の1人が、ふいにそんなことを言うから耳を疑った。
あれか、牡丹とも話してるけどクラスが違うから話してるところを見ないっていう。
「まぁ、あたしたち仲良しだもんね」
相変わらず食べている寿羅の肩に、腕を回す。
同意を求めたのに
「触んじゃねーよ」
こいつ、振り払いやがって。
「寿羅、最悪」
嫌味全開で言い返してやった。
「行こう、凪兎」