恋愛倶楽部 -love-
予想通り来たみたいだけど、いったい誰に脅されたの?
「この騒がしさは寿羅さんですね」
そうそう、あいつやたらと叫ぶからな。
「様子を見に行きましょう」
「えー、ゆゆとお風呂は?」
「知りません」
また見事なまでに切られてるよ。
牡丹って意外と冷たい一面もお持ちなのね。
「ゆずゆちゃんも行きましょう」
「あたしも!?」
そして時々、すごく強引。
あたしと風音を引きずり連れて行くなんて、力ありすぎるだろ。
玄関に近づくに伴い、徐々に会話がはっきり聞こえてくる。
「誰が止めんだよ。
てめーは端から見てるだけで止めねーだろーが」
「何のことかな?」
どうやら寿羅は黎緒先輩と話しているらしい。
いつも通り弄ばれてるのがオチ。
「誤魔化して済んだらな、警察はいらねーんだよ!」
「それはちょっと大袈裟すぎない?」
何の話をしてるんだか。
「警察!?
まさか、ゆゆが風音のヤツに何かされたんじゃ」
あれ、奏斗の声までする。
帰って来たのか。