恋愛倶楽部 -love-
はぁー‥まったく、奏斗はいっつも元気だなぁ。
何が毎日そんなに楽しいのかしら?
あ、そっか。
奏斗には癒やしてくれる女性がたくさんいるものね。
そりゃ楽しいわ。
「おい、オレを憐れむような目で見るな」
「誰も見てませんけど?
被害妄想はよくないよ」
変わらない日常。
顔を合わせれば、言い合い。
「被害妄想じゃねーよ。
ゆゆもだけど、風音、おまえは後輩なんだからもっと先輩をだなー‥」
「ヤダ、ボクが敬うのは、ゆゆだけだからね」
だんだん話がズレてきて、本来話すべきことがわからなくなってきた。
話すべきことって、なんだ?
「お取り込み中悪いのですけれど、お客様がお困りになっていますよ?」
へ?お客様?
牡丹の視線をたどると、教室へ入ってきた生徒さん。
きっと、さっき黎緒先輩が手招きしたコだ。