恋愛倶楽部 -love-
興味本位で、表紙を捲った。
数人の男の子たちが、楽しそうに笑顔でピースしてる。
次々ページを進めるにつれて、写真は新しくなっているみたい。
凪兎はどこだろう。
順番に顔を確認していくと……、いた。
今みたいに金髪じゃなくて、真っ黒だけど髪以外はほとんど変わってない。
どこか、あどけなさが残る笑顔。
中学生の時の写真かな?
それから数ページ後、今度は髪がもう染められていて。
しかも途中から、写真じゃなくてプリクラが貼りつけられている。
アルバムじゃなくて、ちゃんとしたプリ帳とかに貼ればいいのに。
時々、つい笑みを零してみたり。
時々、寂しくなったり。
そんなこんなで、最後のページに手をかけた時。
「あー疲れたー」
開いたドアから、眠そうに目をこすって凪兎が入って来た。
来るの早すぎ。
いや、あたしがアルバムをじっくりと見すぎなのか。
そのアルバムを手に、凪兎を見たまま固まっていると
「なに?」
不思議そうにしながら、こっちへ近寄る。
「変わってないね」
「何が?」
「凪兎が」