恋愛倶楽部 -love-
言って開いていたページ──捲った後の最後のページへと視線を向けようとした瞬間。
「ひゃっ」
何が起こったのかと思えば、いきなり視界が逆転して。
一瞬焦った表情を浮かべてから、ため息をついた凪兎があたしを見下ろしていた。
「ななななな.なにっ!?」
突然のことに、すごく動揺。
だって状況が………
「勝手に人の過去掘り返すなよ」
「……ごめんなさい」
消え入りそうな声で謝る。
口調からして、特に怒っているわけではないらしいけど。
凪兎がアルバムを閉じようと、手を動かせばベッドが軋む。
そんなに写真見られたくなかったのかな。
でも、それなら写真を最初に隠すよね?
なのにあたしを押し倒したのって……あたしに写真を見せたくなかったってこと?
……あぁ、脈打つスピードがさっきより速くなってる。
そりゃあ、男の子の家で男の子に押し倒されてるんだから当たりま───
って、今、あたし、なんで凪兎の下にいるの!?
いや、それはアルバムをあたしに見せないようにするためで!
だから深い意味はなくて!
でもでも、なんかすっごく近い気もするし!
「また百面相してる」
「だだだだだだ.だって!ねぇ!?」
「いや、同意求められても」