恋愛倶楽部 -love-
嫉妬されて喜ぶのってどうなんだろうとか思うけど、いいよね?
愛されてる証拠。
嫉妬も度を超えると大変なことになるんだけど。
催眠とはいえ愛美ちゃんの件で、よくわかった。
「凪兎、お願いがあるんだけど」
今はただ、そばにいてくれることが幸せ。
だから、
「なに?」
「みんなが来るまで、このままでいたい」
寄り添える人がいるって、いいね。
髪を撫でられると、すごく落ち着く。
もう少しこのままで。
あたしが今まで恋を避けていたのは、キミに出会って恋をするため。
勝手にする好都合な解釈。
これからまた、仲間と誰かの恋を応援するんだろう。
散らかった部室は、あたしにとって高校生活で大切な思い出の場所だ。
みんな、ありがとう。
神様、意地悪でいてくれてありがとう。
「みんなが来たら、起こして」
凪兎のいい匂いがする。
居心地が良すぎるから、そっと閉じた瞳。
それは夏真っ盛り。
お別れをした雪の日とは、対照的な暑い夏の日。