恋愛倶楽部 -love-
「なっちノリ悪い〜」
「あんた、もう酔ったな」
「酔ってないよ?キャハハハハ」
いきなり笑い出したこいつは、成川寧々(ナリカワ ネネ)。
2つ上の闇紫苑唯一の女。
普段は口が悪いくせに、酔うと余計感情の起伏が激しくなる。
ついでに、酔った時だけ甘えてくる。
迷惑極まりない。
「つか、誰だよ酒なんか買ってきたヤツは」
「なっちの姉ちゃんだよ。
オレさ、今度なっちの姉ちゃんとプリン食べんだ!
どうだ、羨ましいか!」
「……別に。
俺は、いつでも一緒に食えるし」
どうやら、朔が壊れたらしい。
意味わかんねぇよ。
プリン一緒に食えるだけで自慢とか。
相手をするのに疲れて、抜け出したい気持ちでケータイを開く。
本来なら、ここに亜蓮さんもいるはずだった。
でも今日は用事があるから欠席するって。
「なっち〜、何してんの?」
「こっち来なくていいから」
「冷たぁい、ちょっとは相手しろこのクソガキが!」
怒鳴るだけ怒鳴って、人のベッドに寝っ転がって。
「終、寧々の相手してやって」
早く帰れよ頼むから。