恋愛倶楽部 -love-



いくら仲間だって、ここまで自室を荒らされると殴りたくなるんだけど?



「うむ、仕方あるまい。
寧々、話し相手がほしいのなら凪兎にすがれば良かろう」

「おまえなっ、余計なこと言うなよ」

「キャハハハハ、なっちの顔ウケるんですけど!」



どうにかしてくれ。

こいつら………


「オレ、今日なっちの姉ちゃんと風呂入りたいっす!」

「朔、ベランダから落ちろ」

そして、永遠に眠り続けろ。


「なっち〜、今夜泊めてぇ。
寧々〜お家帰りたくなぁい」

「無理」

いろんな意味で。


「では、我は先に帰らせてもらおうぞ」

「終、片づけてから帰れ」

勝手に逃げんな。



マジでどいつもこいつも………


頭を悩ませた結果、行き着いた先は、

「わかった。
全員泊まってっていいから、俺が家出する」

一晩だけ、俺がこの家を離れるという無謀な計画だった。



「よっしゃあ!
じゃあ凪兎の姉ちゃんに今から風呂───」

「ただし、姉貴に近づくの禁止。
それから部屋は片づけろ。
間違えても窃盗と焼却はするな。
俺のベッドに、酒と香水の匂いをつけるな。
帰りたいやつは隅々まで掃除してから帰れ、以上」






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