恋愛倶楽部 -love-
「ゆゆがおまえを信じてる限り、絶対裏切んなよなっ!」
歩き始めた俺に、背後からぶつけられる言葉。
「捨てたら、ただじゃおかねーから!」
運んでるゆずゆを見て、思わずため息。
残念だけど、俺はあんたを捨てないよ。
捨てられない。
亜蓮さんみたいに、他人の幸せを考えて自分を犠牲にはできないから。
ゆずゆが俺を捨てない限り、一生追いかけるんだと思う。
俺の“愛してる”は、そういうこと。
それにしても、あんたの仲間って心配性だな。
ま、あんたの性格がそんなんだからだと思うけど。
笑ってたかと思えば怒るし、よく泣くし。
だから放っておけない。
「俺の前では泣いていいよ。
他のヤツの前で泣かなければ」
あんたの涙を拭うのは、俺だけでいい。
「ん…あれ……?」
学校から少し離れたところで、ふと目を覚ましたらしい。
「凪兎?なんでいるの?」
「寝ぼけてんの?」
聞き返すと眠そうに瞬きしながら、おかしそうに笑って。