恋愛倶楽部 -love-
だって、部活動で毎日顔合わせられるんだから牡丹に惚れてる寿羅にとって幸運なことでしょ?
だがしかし、問題はここから先!
明らかになった真実は恐るべきものだったのだ。
そう、実際は一目惚れなんてしていなかった。
まんまと黎緒先輩に騙されたあたしは、今、怒る寿羅と奏斗を宥めようと必死である。
……とゆーわけで。
「原因は黎緒先輩です!」
この人のせいで、怒りの矛先があたしに向けられるんだ。
「でも、勘違いで突っ走っちゃったのは蘭さんだよね?
人のこと言えないんじゃない?」
「うっ……そ.それは」
何も言い返す言葉がないのが、ものすっごく悔しい。
確かに勘違いしたのは申し訳ないけどさ。
絶対あたしが勘違いするって、わかってて言ったよね。
「ねぇゆゆ、黎緒先輩…そろそろ殺し時かなぁ?」
うん、風音、やっちゃえ。
今はクロネを止める気力すら消滅。
「だからさっきから言ってんだろーが!
俺はこいつに惚れてねーし、入部したつもりもねー!」
牡丹への恋心と入部を拒否しまくる寿羅。
でも部員書く書類にもう名前書いちゃったんだよね。
恋心は拒否できても、入部は拒否できないかも。