君の笑顔を照らした花火
ドキン ドキン ドキン……



やばい、緊張してきた。

なんて言えばいい?

やっぱり、ストレートに『好きだ』って言えばいいのか?

いや、でも、昔から時々『好き』って言ってたから……その時の『妹みたいな好き』と違うなんて、気が付いてもらえないかも?



「僚二~、美雪ちゃんが来たわよ?」



ドキッ



お母さんに呼ばれて、俺は取りあえず部屋を出て、玄関へ向かった。



美雪とお母さんが、楽しそうに話していた。

よく見ると、お母さんはラッピングされたチョコを、お父さんの分も合わせてだと思うけど、2個持っていた。

そして。

その2個と同じラッピングをされた物を、1つ美雪が持っていた。



そう、毎年恒例。

3つ同じラッピング。

俺だけ『特別』と言う事は、1度も無い。

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