君の笑顔を照らした花火
「で? 改まって『話したい事がある』って、なんだよ?」

ファミレスで注文を済ますと、涼兄が言った。



ドキッ

なんだかちょっと恥ずかしい。



「あのさ」

「ん?」

「俺……彼女が出来たんだ」



ゴフッ

涼兄は飲んでいた水を吹き出しそうになった。



目をパチクリしていた涼兄だったけど、しばらくすると、ニヤッと笑った。



「中1のくせに、生意気だなぁ~。で? どこで知り合ったんだ? クラスメートか? それとも、部活の先輩とか?」

涼兄は芸能レポーターのように、興味津々で訊いてきた。



「幼なじみなんだ」

「ああ、同い年の幼なじみが2人居るって言ってたな?」

「いや、そうじゃなくて……その幼なじみの2つ下の妹」

「えっ? ちょっと待て……年下? って、小学生じゃん!」

「うん、まぁ、そうなんだけど……5才の時から、ずっと傍に居たから、本当の妹みたいだと思ってたんだけど、なんか違うって気が付いて」



俺の言葉に、涼兄はフッと優しい笑顔になった。

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