君の笑顔を照らした花火
「もう……恥ずかしいよ」



そうやって照れる君も可愛いんだよ。

な~んて、自然に言葉が浮かぶ俺って……絶対、美雪を溺愛してるよな?



「ごめんごめん。でも、いいだろ? 2人で居る時くらいさ」

2人だけの時間は、特別なんだから……。



美雪が指の隙間から、チラッとこっちを見た後、両手を離して苦笑いをした。



「ところで、お兄ちゃん達は?」

「あー、真佐志達は予定通りの時間になるって。もしかしたら美雪が先に来てるかもしれないから、俺だけ早めに来たんだ」

「ふーん、そうだったんだ」

「どうする? あいつら来るまで、泳いでるか?」

「そうだね。せっかく僚二も早く来てくれたんだしね。泳ごうか♪」



美雪の言葉に、俺は羽織っていた上着を脱いで、美雪へ投げた。



「俺、先に泳いでるぞ」

俺はそう言って、1人で海へ駆けて行く。

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