君の笑顔を照らした花火
なんだか分からないけど、僕は美雪をギュッと抱き締めて、落ち着けるように背中を撫でてあげた。



「大丈夫。大丈夫だよ。僕が居るから、怖くないよ?」

その言葉で、美雪の震えが無くなってきたような気がする。



その時。



「美雪!」

すぐ近くで、美雪のお母さんの声がした。



僕が抱き締めていた腕を離そうとすると、美雪は離れないようにギュッと抱き付いてきた。



「僚二くん、ごめんね。ちょっと一緒に中に入ってもらっていい?」

僕達の様子を見て、おばさんはそう言うと、家の中に入った。

僕と美雪も中に入る。


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