ツナ&エマ〜カレーなる日曜日〜
「さて、皆さん。
お集まり頂き、ありがとうございます」
アキの家のリビング。
私は一人、戸棚の横に立ち
アキ、ユズトくん、ツナ、エマ、メイ、
急いで呼んだレイ、暇で来た私の旦那が
ソファーに座っていた。
「もったいぶらないでよ!」
急な呼び出しに不機嫌なレイが
雰囲気を高めてくれた。
「まぁまぁ。焦らないで」
「犯人は見付かったの?
ティアラは…あたしのティアラはどこ?」
私はゴホン、と改まった。
エマがアキの膝をいい子いい子していた。
「まず、この事件は
アキの大切なティアラが“盗まれた”
ということから始まりました。
しかし、それは我々の心理を利用した
ちょっとした勘違いだったのです」
「勘違い?」
アキが呟く。
「そう。
これは、レイが突然アキの家を
訪ねたことにより起きた、
勘違い事件…いえ、
事件と呼ぶ必要もないでしょうが、
つまりはそういう事だったのです」