ツナ&エマ〜カレーなる日曜日〜
「ぷぷぷっ…!」
話し終わって、恥ずかしいし
なんだかきまずくて目を伏せていると
ユズトくんの押し殺した笑い声がした。
目を向けると、
必死に笑いを飲み込んでいる。
ちょっとイラっとしたから
肩パンチくらわせた。
私、こう見えて逞しいんだから!!
双子を育てたのよ?
腕力、筋力、握力アップしてるんだから!!
「ごめん、そんな怒るなよ」
「普通は怒るでしょ!」
「はいはい、だからごめんって」
「はい、は一回!」
なんか本当にムカついてきた!!
悩んで泣いてた私が馬鹿みたい!!
っていうか馬鹿じゃないの、自分!
「ちゃんと話すから、ね?」
…くそっ、
ね?
ってときの斜め横顔がいつもより
数倍可愛い…。
その時、突然ユズトくんが
車を走らせ始めた。
「実家帰るの?」
「んー、ちょっと違う」
「は?」
「会ってみない?俺の初恋の人に」
…は?!
「ヤダヤダヤダヤダ!
絶対ヤダヤダヤダヤダ!」
「…よく噛まずに言えましたね。
まぁまぁ、大丈夫だから。
すぐそこ、ほら、あの赤い屋根の家」
冗談でしょ?!
急展開過ぎるでしょ?!
何考えてるの、ユズトくんっ