大嫌いでも大好き 〜愛しの柴ハゲくん〜

「・・・・これ、宏稀のお母さんのなのに」

「朝飯はいつもどっかで喰って来る。
だから、美穂が食べな。」
宏稀はあたしにお箸を渡していった。


「・・・・ん。いただきます。」


"ガチャガチャ"

「ただいま〜。・・・・宏稀ぃ〜?
誰か来てるの〜?
・・・・・あら、どなた?」

「・・・・・・・・母さん・・・・どうしたんだよ
いつもはもっと、遅いだろ。」

「なによー。たまには早く帰ってきたっていいじゃないのよ。
・・・・・宏稀の、彼女・・・?」


「・・・・あっ、はい。はじめまして。
私、宏稀くんとお付き合いをさせて
いただいてる・・・・・・・」

「可愛い〜!!!!!」

「・・・・・へっ?」

「美穂ちゃんよね?宏稀から話は聞いてるの!
可愛いすぎて宏稀には勿体ないわ!!」

「いや、あの、」

「あら?それ、美穂ちゃんが作ったの?
美味しそうじゃない!食べてもいい?
お腹ペコペコなのー!」


「あ、どうぞ。」


「・・・・・・美味しーい!!ねぇ、美穂ちゃん
本当に宏稀でいいの?」
宏稀のお母さんはものすごい勢いで
喋ってくる人で、宏稀とは正反対で
びっくりした。

「あ、はい。宏稀くんがいいんです。」
あたしがそういうと、宏稀のお母さんは
「んふふ。なら、よかった。
私、今から仕事場に戻らなきゃ
行けないから、ごゆっくりどうぞ。」
そういって嵐の如くさっていった。



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