大嫌いでも大好き 〜愛しの柴ハゲくん〜
「みーちゃん!」
お母さんが焦ったように
走ってきた。
「ひーくんが、ひーくんが
ひーくんがぁぁ!」
あたしの意識はそこで途絶えた。
あたしが目を開けると
そこは病院だった。
ひーくんの姿はなく
ただお母さんが泣いている
ただそれだけだった。
「みーちゃん、ごめんね、
怖かったよね。
ママのせいだよね。
ママがちゃんとしてればね。
ちゃんと見てればこんなことには
ならなかったのにね、
ごめんね、ごめんねみーちゃん。」
お母さんはあたしの前で
泣いていた。