大嫌いでも大好き 〜愛しの柴ハゲくん〜

「ねぇ、勇斗。あたしね、
宏稀に告白されたの。
宏稀があたしを知ってるって
言ってたの。どうして宏稀は
あたしを覚えててくれたのかな?
あたしは、忘れてたのに。」

あたしは勇斗に尋ねた。

「さっきから質問ばっかりだね?
みーちゃんをずっと気にしてたんだよ
ひーくん。あの後、何回か
公園に行ったんだけど
会えなかったからずっと気にしてて、
この前やっと親からおばあちゃんの事
教えてもらったみたいで。
美穂のおばあちゃんちに
二人で行ったんだよ、
したら美穂がいた。
大きくなってたけど
笑顔だけは変わってなかった。
その時、ひーくん、あの事件以来
笑わなかったのに
初めて笑ったんだ。
よかったって。」
勇斗は微笑ましそうに
あたしに話してくれた。



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