大嫌いでも大好き 〜愛しの柴ハゲくん〜

「ってか離れたくねー!」
宏稀は帰りの電車の中で
何回も繰り返した。

「しょぅがないじゃん
宏稀の方が先に駅に
着いちゃうんだから。」
あたしが笑いながら
そういうと、
「うち、来る?」
って言ってきた。

「は?」
あたしが聞くと
「明日休みだし、ってか
離れたくねー。」
宏稀が甘えるような声で
言ってきた。

「泊まれないけど行くだけなら。」

実際まだ4時過ぎだったから
いいかなって思って
OKをした。

「やった!今日夜まで親帰って
来ないし妹も東京行ったから。
俺、ちょっと暇だった。」
宏稀は笑いながら言った。


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