大嫌いでも大好き 〜愛しの柴ハゲくん〜


「・・・・ちが、違うの。」
ようやく涙がとまったあたしは
宏稀に言った。


「あたし、今日宏稀に謝ってほしくて
ここまできたんじゃないの。
どうして塾に来なかったの?」

「・・・・ごめん。俺、あんなことしたから、
もう塾行かないほうが良いと思ったんだ。
そうすれば、傷付いた美穂を見なくて
すむし、もう、そんな美穂見たくない。」

宏稀は苦しそうにそう言った。



< 84 / 125 >

この作品をシェア

pagetop