リア恋は蜜の味
「あんたまた漫画読んでたのー?」
「もうっ、ノックくらいしてよ」
お母さんはあたしのベッドを見て、
またかというように呆れた。
「ここよここ。このクローゼットの中」
「はーい。」
「ほらあった!」
お母さんはクローゼットから
あたしの新しい制服を取り出した。
「ちゃんと明日起きなさいよー?初日なんだからね」
「はいはい」
あたしは口うるさいお母さんを
強引に部屋から追い出した。
「漫画みたいな恋が始まっちゃうかもっ!」
あたしは背伸びをして、
ベッドに入って寝ようとしたけど
明日が待ち遠しくて
あんまり寝られなかった。