リア恋は蜜の味
>>和季side
ホントにこれでいいのかよ...俺。
放課後。
誰もいない教室で
オレンジ色に塗り替えられた空を
窓からボーっと眺めていた。
「変人先輩」
その声を聞いて
俺の胸は和太鼓が叩かれているように
高鳴った。
「なんだよ。一応先輩だよ、俺」
「知ってる。だから先輩って言ったじゃん」
それでタメ口かよ…。
歌波は
教室になんのためらいもなく入って、
俺の近くまでやって来た。
夕陽に照らされてる歌波も
悪くねーな。