リア恋は蜜の味
そしたら
緩んだ涙腺から
少しずつ、
スーッと涙が溢れ出た。
「部長!これどこにしまえばいんすかー?」
原先輩の後ろから
バレー部のユニフォームを着た人が
大きな声でやってきた。
「あー、今行く。」
原先輩はそう答えた。
「もう、1人で大丈夫か?」
泣いているあたしの目線に合わせて、
先輩は長い脚を折り曲げた。
「はいっ」
返事をしたあたしに、
勇気を注入するように...。
また頭をポンポンとなでた。