tear.



「あっ先生!」


振り返った岩橋が少し

大きな声でさけんだ。



「無理しちゃだめだよ~っ」


「…余計なお世話!」


「アハハッ、じゃあね~」



大きく手を振る岩橋の


ちいさな背中が目に焼きつく。




俺は


答えを出せない。




いや、


出す気がないんだ。




俺は岩橋みたいに


気持ちを表に出せない。


弱くて怖がってる


だめな大人なんだよな。

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