セナの冒険
行きよりも飛ばして走ったため、朝出発し昼過ぎにはもうディオシプルの街へ着いた。
すごいスピードだったおかげで、私は死ぬ思いで声も出なかったけどね。
「うし、じゃ降りるぜ」
バイクから降りる頃にはティーノとティロルも追い付き、私の両肩に止まった。
「ティーノとティロルは家で待っててな」
「「クルル」」
一度ロイドの家に戻り、バイクと荷物を置き、一階と最上階直通のエレベーターに乗り込んだ。
一階から外に出ると、駐車場みたいな所に向かう。
「うわ〜何この乗り物?」
初めて見る…。
まぁ異世界だから当たり前かもだけどさ?
「バイクで街ん中走ると、スピード出過ぎて危ねぇからな」
乗り物に魔力をチャージしながら、後ろに乗れと指を差す。
形はさっきのバイクに似てるし、大きさも少し小さいだけなんだけど、タイヤが無く、シートは高級感があるソファーみたいになってる。