セナの冒険
「着きました」
執事さん…じゃない、店員さんがエレベーターの扉を開け誘導する。
どうやらここは5階らしい。
結構低いとこにあるんだ。
あ、一般からしたら低くないけどね…。
「俺はここで待ってるから、適当に好きなだけ持って来い。あ、リチャードはここで俺と待っててくれ」
「承知しました」
ロイドはエレベーター近くのベンチにドサッと腰掛け、リチャードと呼ばれた店員さんはロイドの横に立つ。
好きなだけ適当にって…。
……てか今気付いたけど私、お金無いんじゃん…。
「あ、それと金のことは気にすんなよ!今後のための貸しにしといてやるから!」
「ええっ!!貸し!?」
「大丈夫、心配すんな!ほら早く行って来い!」
振り返ってロイドの顔を見ると、やたらニコニコ笑顔。
…ロイドの貸しって、すごい嫌な予感しかしないんですけど。
私はフラフラと売り場まで行き、可愛くて動きやすそうな服を漁りまくった。