セナの冒険
「あ、そういえばさ」
相変わらずおいしい朝食を満喫中、ロイドが口を開いた。
「ん?」
「俺、今日行かなきゃいけねぇとこあるから、夜までには戻って来るから待ってろよ」
「え〜っ。どこ行くの?」
「ちょっとな〜」
「ふ、ふ〜ん」
やばい、突っ込まなきゃよかった。
ロイドは何事もない様な態度をとってるけど、声に焦りの色が見えた。
きっと…お母さんの事だろうな。
「…心配すんな、もう大丈夫だから」
ロイドは食器片手に、私の頭をくしゃっと撫でながら言う。
心…読まれちゃったかな?
「…うん、知ってる」
笑顔で返すと、ロイドも微笑み、キッチンまで食器を持って行った。