セナの冒険
「は〜、いいお湯だった」
タオルを握るもう片方の手には、キラキラ輝くピンク色の手の平サイズの花(?)。
よくわかんないけど、あの液体から出来上がったんだよね。
せっかくだし、綺麗だからとっとくか。
…っていうか、やること無くなっちゃった…。
…………家の外に出てもいいかな。
………いいよね?
合い鍵もあるし。
今は明るいから、前みたいに絡まれる事もないだろうし。
昼の街も見てみたいしね!
行ってきます、ロイド!
「クルル…」
ソファーの隅でうずくまって眠っていたティーノが、目を覚まし私を見ている。
「あ、ティーノ、起きたんだ!私ちょっと出掛けるから、お留守番よろしくね!」
「クー!」
私は合い鍵を使い、家の扉をしっかり閉め、エレベーターから外へ出た。