セナの冒険
「…なんで、なんでぇ〜!?」
私は一人、キッチンでひたすら嘆いていた。
だって…
だってさ?
食材をたっぷり使って、何回作り直しても黒焦げ!
食材も殆ど残ってないし!
「最初よりは…ましだけど」
窓をちらっと見ると、陽はもうどっぷり暮れ町並みにネオンが煌めき、夜が訪れている。
「きっともうすぐ帰ってくる……。ロイドあんなに上手なんだから、私の食べて貰えないかもな………。なんで!?向こうの世界では、結構上手かったのに!!」
「何が上手かったって?」
「ぎゃあああああああああーー!!」
突然聞こえた後ろからの声に、身体全体が跳ね上がってしまった。
ゆっくり振り向くと…やっぱりロイド。
いつの間に……………?