セナの冒険





「ロ…ロイド、いつから………………」



「ん?何だその黒いの」



ガーン!!



何だその黒いの……
何だその黒いの…………



「…あ、もしかして飯…か?」



ガーン!!



もしかして飯か…
もしかして…………



「うわ、何だこれ。まずっ!」



私が魂を抜き取られた様に突っ立ってる間に、一口食べたらしい。

ロイドの声にハッと我に返る。



「ひ、ひどっ…!いいよもう食べなくて!ど〜せまずいからね!」



「ほんと、まずい」



「だ、だからもう食べなくても…!」



そんなやり取りを繰り返す中でもロイドは料理を食べ続け、遂には一人で完食してしまった。



「なかなかの腕だったぜ。こんな飯食った事ねぇ」



「…もういいよ、わかったから」



次は嫌味かよ……



「ま、安心しろ。この家にいる間は、俺が鍛えてやるから、な?」



「えっ………」



ロイドの目がキラッと光り、背筋に悪寒が………。



次の日から2週間スパルタで、私はロイドから料理のいろはを叩き込まれた…。










< 158 / 299 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop