セナの冒険
「単刀直入に言うと……魔王の手先がセナを狙ってるみたいなの」
サーシャが真剣な眼差しで私を見る。
狙ってる…狙われてる?
この腕輪を狙ってる?
「魔王の手先…」
アイクがその言葉にピクッと反応した。
ロイドも真剣な面持ちで口を開く。
「どういう事か、詳しく説明してくれ」
「…魔王には、こっちの行動全てが見えるらしいの。恐らく、時の女神、リゼア様が持つ界鏡のせいだと思うってフローゼア様は言ってたわ」
「界鏡?」
「俺もフローゼアの話聞いてたけど、界鏡ってのはヴィクトリアと魔界の狭間に存在する鏡で、どっちの世界も映し出す事が出来るらしいぜ!難しくてよくわかんねぇけど!」
補足したカズキはヘラッと笑い、またお茶に口を付けた。