セナの冒険
この空気の中、最初に言葉を発したのは意外にもアイクだった。
「…まあさ?カズキにそれなりの力があるのは、見れば判る。経験を積めば、じきに俺を越すかもしれないしな。あんたにもっと力がついたら、頼むよ。な?」
さっきとは打って変わった優しい笑顔。
おぉ………!
見とれてしまうわ!
「…おう!任せとけ!!」
…まったく、カズキもいつもの調子に戻っちゃって。
ま、これで一安心だよね!
「ぜってぇ〜アイク越えてやるからな!!」
「もしかしたら無理かもよ?」
「んな訳ねえし!ロイドも抜くかもしんないよ!?」
「あっはっはっは!!…絶対ない」
「ぬわぁにぃぃい!?」
私とサーシャはまた目を合わせ、笑い合った。