セナの冒険
ロビーと隣接している扉を静かに開くと、大きなフロントガラスの前、豪華な椅子に腰掛けるロイドの姿が見える。
…赤い頭が少しだけね。
てかあの椅子、ほんと船長って感じ。
「よう」
私がそろそろと近付いて行くと、気配を感じたのかロイドから声を掛けてきた。
ちっ…。
寝てるかと思ったのに。
寝顔見たかったのに!
「まだ起きてたのか?」
「ううん、喉渇いて起きただけ」
ロイドは脚を組み、膝の上でティロルを撫でながら私を見上げる。
…………。
なんかこの人、やけに船長スタイル似合ってるんですけど……。
ってか本当かっこいいんですけど…。
いやんそんな見ないで、照れちゃう。
私達の世界だったら、
芸能人になれるよなぁ〜。