セナの冒険
妖精界
「ああああひ〜ま〜〜っ」
あれから時が流れ、出発して3週間が経った。
「全くだあああ〜ひまあああ〜〜〜」
ロビーのソファーでうなだれる私の隣へ、カズキも勢いよくソファーへ身を投げる。
さすがに3週間もすると、やる事なくて暇だって〜…。
アイクやロイドもやっぱり暇そうで、もう少しで着くから、と言いながらもよく退屈そうな顔をしている。
ちなみに、今は二人とも操舵室にいる。
「書庫に行けば色々な本が置いてあって、それなりに暇はしないわよ。読んでみたら?歴史とか伝説とかおもしろいわよ」
サーシャって結構な読書家なんだよね〜。
最近、暇さえあればページをめくってるのを見かける。
「俺、本とかぜったい読みたくねぇ〜。眠くなんじゃん、あれって」
「そう?色々な知識がつくから有り難いじゃない」
「字ばっかでつまんねぇもん!…え〜と、なになに………『ムチ使いの為の上級技術』………サーシャ、そっち系の趣味あったのか……」
「何考えてるのよ! 私は戦闘で主にムチを使うから技術を学んでるだけ!」
「あぁ、なああぁ〜んだ、そうゆうこと! そういえば前、訓練のとき考え出してから何回か使ってたなあ!」
「そうよ!変な誤解しないでよね…」
「わりいわりい!」
ため息をつくサーシャと、頭を掻きながら豪快に笑うカズキ。
そっか、訓練してたのかあ…。
そりゃカズキの力も伸びるわけだ。