セナの冒険
「……変な本」
と言いつつも、なんとなく気になったので、甲板で読むことに。
強化されたバリアのおかげで寒い空気は流れず、心地好い気温の甲板で座り込み、絵本を開いてみる。
1ページ目を開いてみると、水彩の様なタッチで描かれた、綺麗な女の人の絵。
…だれかに似てるような………
誰だっけ…?
「よ!お前何読んでんの?絵本?」
「うわあぁ!!」
いつの間にかカズキが後ろに立っていて、いきなり声を掛けられ跳び上がってしまった。
ロイドもそうだけどさぁ……
気配消して来ないでほしいよね!
びっくりするじゃん!
「ぶっ!ビビりすぎだろ!ウケる〜!!………ん?それ…………フローゼアじゃね!?」
カズキは屈み込む様にして絵本を覗く。