セナの冒険
すると次は、妖精達が次々と空へ飛び立ってゆく場面。
「これは…何て言えばいいんだ?妖精が飛んで行くとこ?」
「……なんとも言えないよね……あ」
字が浮かび上がってきた…。
妖精が飛んで行くとこ、でよかったの??
「妖精たちは、女神さまたちに何度もお礼を言って、空の上の自分たちの世界へと飛び立って行きました。それから妖精たちは、人間のいない世界で幸せに暮らしました。」
「…ふ〜ん」
ぱたん、と本を閉じる。
「妖精って、本当にいるのかな?」
「まさか〜!お伽話だろ?いたらすげえけど…。ま、暇つぶしにはなったな!」
カズキは、伸びをしながら立ち上がる。
「そうだね」
私も本を持ち上げ、立ち上がろうとした瞬間……、
本が一人でにパラパラとページがめくれて真っ白なページを広げる。
すると、また文字が浮かんできた。